椎間板ヘルニアになり、仕事を辞めタクシー運転手に転職しました。 40代男性 事務職

私は今年で44歳、現在は転職してタクシードライバーをしています。

椎間板ヘルニアを発症したのが38の時。そして治療に4ヶ月間、再就職活動に半年かかり、40歳になるぎりぎり手前で再就職をはたしました。

 

当時は、デスクワークが主な仕事で重たいものを持つと言えば書類の束程度でした。運動不足も深刻で、歩くと言えば通勤時の自宅から駅、駅から会社の1km程度。すっかり肥満体型になってしまいました。

重たい荷物を持つことはありませんが、長時間座っているのは辛く、座布団やコルセットなど色々試してはいましたが、結局軽度のヘルニアになってしまいました。

お医者様が言う治療は、手術はせずに自己治癒力に頼るというものでした。あとは体重が重いと腰に負担がかかるので、ダイエットをするようにも言われました。また、運動不足も指摘され、痛みがなくなってから体幹トレーニングをするようにと。

 

いい機会だからと、腰痛を完全に取り除くこととダイエットを決心し、長期休暇を取得しました。腰が痛くなったのは働き始めてからで、仕事が原因であることは間違いないと感じていましたので、労災が下りるか経理に確認しました。

しかし、腰痛での労災認定はとても難しいようで、ネットで調べてみても、腰痛のような目に見えず実際いつ発症したかわからないものには労災は降りにくいようです。

また、この時点では復職するつもりでいたので、会社ともめるのは不本意でした。そのため、労災申請は出さずに傷病手当てをしばらくの生活費に充てることにしました。

 

ヘルニアの痛みは辛いものでしたが、しばらく仕事から離れることができるのは正直に嬉しく思いました。

妻は、私が腰痛でずっと悩んでいたことを知っていたので、いい機会だからと療養とダイエットにも協力的でした。小言を言われるかとも思いましたが、この時は本当に心配してくれていたようです。

 

経過が順調だったある日、何気なくパソコンでヘルニアの人が選ぶ仕事を見てみると、今よりも魅力的な仕事が多くありました。事務仕事は確かに体力的には楽に思えるでしょうが、座りっぱなしというのも辛いものであり、また周りは女性が多く肩身の狭い思いをしていました。

一度転職に目を向けてしまうと、気持ちが揺らいでしまい、年甲斐もなく新しいことに挑戦してみたくなりました。

妻には転職を説得できるだけの材料を集めてから打ち明けようと、しばらくは内緒にしていました。しかし求人サイトを見ても、年齢的に該当する募集が少なく手詰まりでした。

 

そこであるサイトに紹介されていた、無料で登録できる転職相談コンサルタントを利用しました。最初は半信半疑で、自分より一回り年下の担当者に希望を伝えて相談していました。

すると、私ひとりでは探し出せなかった企業の応募を持ってきてくれ、腰痛持ちの多くの人が選ぶ職種の紹介など、様々な面で転職のサポートをしてくれました。

もちろんどんな職業でも腰を痛める可能性があるでしょう。担当の方には、事務職はそんな腰痛持ちの人達が就きたい職業なので考え直しては?とも言われました。

しかし私にはもう戻るという考えはなくなってきており、すぐにでも退職して本格的に転職に動き出そうとさえ考えていました。そう決心して妻に相談したところ、当然大反対で、腰を痛めているなら事務職が一番いいという意見でした。

話すと長くなるので省きますが、なんとか説得して転職は認めてもらえましたが、一度復職して働きながら転職活動をすることが条件でした。

 

そしてヘルニアの療養期間は終わり、仕事に復帰しましたが、数ヵ月離れていただけでなんだかもう居場所がないというか、思い込みかもしれませんが疎外感を感じました。早く転職してしまいたい気持ちに拍車をかけ、様々な企業の面接を受けましたがことごとく不採用で、コンビニや焼き鳥などのチェーン店のオーナーも考えました。それだけは止めてくれと妻に言われたので諦めましたが、正直今でも憧れはあります。

 

時間だけが過ぎていき、転職も諦めようかと頭によぎった頃、タクシードライバーの応募が目につきました。タクシードライバーも長時間座っている仕事ではありますが、勤務体系から割りと自由な時間が多いようで、それなら運転と運転の間にストレッチを挟めば自分にもできそうだと最初は軽い気持ちで面接を受けました。給料は歩合の部分があるので、今よりも大きく下がってしまいますが、なによりもその自由な働き方に憧れがありました。

 

結果、タクシードライバーに転職しました。同世代の転職組も多く、ドライバー同士で仲良くしてもらっているので今はすごく楽しいです。

腰痛に関しても今の会社に聞くと、確かに昔は多かったようですか、振動やシートなど車も進化しているので、昔ほど腰に負担がかかることはなくなったそうです。それでも油断は禁物で、毎朝毎晩と仕事の合間に身体をほぐしています。

そしてダイエットも成功し、一年で10kg落とせましたが、これはどうでもいいですかね。

 

当サイトからあなたへ

一般的には恵まれた環境のように思う事務職も、この方の場合周囲に女性が多く自分を圧し殺していたのでしょうね。ストレスも腰痛やヘルニアに大きな影響を与える要因のひとつです。タクシードライバーに転職してからはのびのび働けているようですね。

今まで積み上げてきたキャリアを勿体なく思うかもしれませんが、価値観は人それぞれです。なかには我慢して今の仕事に耐える日々を送っている人も多いことでしょう。

周りの意見に流されずに自分を貫き、諦めずに転職活動を繰り返した結果、望んだ仕事に就けたこの方は本当に幸せなのでしょう。

まずは一歩踏み出すことが大事です。ひとりで行き詰まったときは、今は多くの転職支援サービスがあります。それらを利用してみることで、また新しい道を開くことに繋がりますよ!

合わせて読みたいおすすめ記事

腰椎椎間板ヘルニア・腰痛持ちでもできる仕事とおすすめしない仕事
足腰に不安を抱えている方へおすすめの職種と仕事の選び方を紹介します。ヘルニアや腰痛が転職理由なら、次は腰への負担が少ない仕事がいいですよね?おすすめしない職種や注意点も載せていますので、転職活動の参考にしてください。
ヘルニア・腰痛による仕事への弊害体験記まとめ
ヘルニア発症により、現在の仕事を続けるのが難しくなった方や、闘病の末に職場復帰された方、家庭への影響が大きかった方など、様々な体験記を紹介しています。闘病中で辛い思いをされている方の支えになりましたら幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました