ヘルニアや腰痛が原因で、退職や転職を考える人は多いです。
筆者もそのうちの一人であり、重度の椎間板ヘルニアを発症し、復職前提で半年間の休職に入りましたが、その休職期間中に転職を決意しました。
初めての転職だったので、なかなか踏み出せずにいましたが、悩みに悩んで出した答えなので全く後悔はしていません。
それでは、筆者がなぜ復職から転職へと心変わりしたのか、私自身の経験をお話しします。
現在ヘルニアや腰痛が原因で転職を検討している人の参考になれば幸いです。
椎間板ヘルニア発症
当時、私は飲食関係の会社で働いていました。学生の頃から腰痛持ちで、働きはじめてからもずっと悩んでいましたが、まさか自分がヘルニアになるとは思ってもいませんでした。
ヘルニアに関しての知識もなく、腰痛が少しひどくなった程度の認識でいましたが大間違いでした。
25歳の時に椎間板ヘルニアが発症すると、まともに歩くこともできず、ただ立っていることすら苦痛でした。それでも繁忙期であったために、休んでしまうと周りに迷惑がかかるからと痛み止めを打って出勤していました。
しかし、痛み止めの効果は薄く、日に日に悪化していく症状についに耐えられなくなり休職を申し出ました。
休職申請 通らず
このままでは治らないと思い、会社へ療養のための休みを申請しましたが当時はその店の責任者であったため、有給で休みを取りながら週に2,3日は出勤して事務処理するようにと命じられました。
有給すら一度も取ったことがない会社だったので、当時の私は有給が取れたことでそれに納得してしまい、激痛の苦しみのなか出勤しました。
ヘルニア発症から一ヶ月ほどは安静にせずこのような生活を続けましたが、これでは当然ながら回復するはずもなく限界が近付いていました。
その頃はネットで同じ症状や状況に苦しむ人達の話を読み漁っていました。そのなかに「体は資本、これから先まだまだ働かないといけないので、無理はせず体を休めることも大事」という話があり、そこでようやく目が覚めました。
そこからは長期休暇の申請を改めて提出し、ようやく本格的な療養生活が始まりました。
休職中の会社からの圧力
ようやくゆっくり療養できると思いましたが、会社から頻繁に復職の意思確認の電話があり、気が休まりませんでした。
手術はせずに保存療法でゆっくり治していくつもりだったので、時間はかかるという話もしていましたが、ヘルニアで何ヵ月も休むのはおかしい、手術はしたのかと毎週のように連絡が入りそれがすごいストレスでした。
好きで就いた仕事だったので、自分のなかでは療養を終えれば当然復職するつもりで、しばらくは接客販売に回してもらえるように話もしていました。
会社からすると、いつ戻ってくるのか、本当に戻ってくるかもわからない人間は早々に切ってしまいたかったのだろうと思います。
次第に会社への不満がつのってゆき、このまま辞めてしまおうかと、この時初めて退職しようかと考えました。
復職から退職への心変わり
退職を考え出すとすぐにでも辞めてしまいたくなり、ストレスを与えられることにも我慢できなくなっていたので、休職取得から3,4ヶ月後に退職願いを出しました。
こうも簡単に割りきれた理由は、好きな仕事ではあったのですがヘルニアになったこの体で一生この仕事を続けられるのか、と不安になったからです。
ヘルニアを発症してもまともに休みを取らせてくれなかったこともあったため、戻る気にはなれませんでした。
あの頃強く意見できなかった自分の甘さや無知さは、本当に情けなかったと今では思います。
体を壊したらしっかり休みを取ろう!
長期の療養が必要なほどの病気や怪我でも、休んでしまうと周りに迷惑をかけてしまうから、昇進に響くからと無理して仕事に出る人は多いと思います。私もそうでした。
しかし私達は会社の奴隷ではありません!無理をして会社に尽くし、その結果症状を悪化させて仕事を辞めることになっても、その後会社は面倒を見てくれませんよ?
会社からするとひとつの労働力にしか過ぎず、替えはいくらでもいます。
療養のための長期休暇を取得するだけで、私のように退職を示唆されることもあるでしょう。
体は資本です!この先、定年までまだまだ働き続けなければいけないので、しっかりと長い目で見て判断しましょう。
休んでしまうと周りに相応の負担はかけてしまいますが、一人抜けても実際のところは会社は普通に回ります。
休暇中の生活費が心配なら、傷病手当てという制度があります。これにより最長で1年半の間、給料の2/3が支給されるので、当面の生活費はまかなえるでしょう。
休職を検討しているのなら、このような制度についてもきちんと調べて申請しましょう。
これから先、ずっと働き続けることができる会社か判断しよう!
私が退職を決意した理由は、次のとおりです。
- 椎間板ヘルニアを発症して休職の申請を出しても通らなかった。
- 今まで会社に尽くしてきたが、長期休暇を取得しただけで退職を示唆された。
- 好きな仕事ではあるが、一度ヘルニアになってしまうと腰の負担が大きい仕事へもどるのは抵抗があった。
- 再発したとき、休暇の申請が受理されるか不安があった。(受理されてもその後はお荷物扱いされそう。)
細かいところを言えばまだありますが、これらが主な理由です。まぁ半年間も休んだ後に戻りにくいということは確かにありましたが、考えた末にこの仕事を続けるメリットはなかったです。
一番はやはり、体を壊したことで手のひらを返すような扱いを受けたことに我慢なりませんでした。
ヘルニアになったことで会社の黒い部分を見れたことや、自分の甘さが認識できたのはいい経験になりました。
皆さんも今一度現状を認識して、将来ずっと働き続けることができる会社であるか、しっかりと見極めましょう!
転職するなら、当然若い方が有利です。見切りがつけられずにずるずると残ってしまうと、転職するのも難しい年齢になってしまいますよ?
ヘルニア腰痛持ちの仕事選び
療養期間中は考える時間だけはたくさんありました。転職を考え始め、求人サイトを覗くとヘルニア腰痛持ちでも十分にやっていけそうな仕事はたくさんありました。
何を重視するかは人それぞれでしょうが、私の場合は前職が長時間労働であったので、定時で帰ることができる仕事を優先して探しました。やはり長時間の労働は腰への負担が大きいです。
給料面でもUPしたので、転職は成功したと思っています。
転職を検討しているならこちらの記事も参考にしてください!
まとめ
筆者自身の体験談は参考になりましたでしょうか?
私はヘルニアを発症してから数年たちましたが今でも腰痛に悩まされ、ヘルニア再発の恐怖を感じています。
もし今も当時の会社で働き続けていたらと思うと恐ろしいです。あのときに転職を決断していて本当によかったと常々思います。
私の周囲や相談者の方からも、転職をしての後悔や前職へ未練があるという話は一切聞きません。むしろ多くの方が、「あのときにヘルニアになっていなければ今もあの会社で働いていたのか····」や「ヘルニアになって会社とやりあったことで勉強になった」とプラスにとらえています!
そして、次の仕事は腰の負担が少ない仕事を前提で探したので皆さん納得して働いているようです。
当サイトでは決して転職を勧めるわけではありませんが、ヘルニアや腰痛で辛い思いをしているのなら、一度他の職種に目を向けて現在の仕事を見極めることをおすすめします。
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